イマジン(ジョンレノン)とキリングフィールドの違和感
映画、キリングフィールドは本当に凄まじい映画です。改めて説明する必要はないかと思いますが、ポルポトによるカンボジア大虐殺を題材にした映画です。
(んでネタバレになるのでこれから観る人は読まないでね)
ラストシーンで主人公が生還するのですが、その際に、ジョンレノンのイマジンが流れます。
それが感動的だとみなが言います。でもね、私は感動どころかものすごい違和感を感じたのですよ。だってイマジンって曲の歌詞知っています?
脳天気極まりない歌詞です。想像すれば戦争が消えて世界が一つになってみな平和でんがな!的な内容です。
それをあの凄まじい殺戮を目撃したあと、消えそうな命を何とか保ってようやく生還したという後に聞いたところで・・
「何寝ぼけてんだよ!このすっとこどっこい!」
そう叫ばずにはいられません。
あの映画の主題は、ポルポトの大殺戮を通して生き延びた主人公が命の軽さと同時に、重さを実感することではないのかいな?
ああ、生き延びてよかった!
そういう映画じゃないのかいな!
そんな時にジョンレノンのイマジンはないでしょ!あの曲はあの当時のカンボジアで聴く曲じゃありません。平和で清潔な環境で戦争はおろかケンカさえ経験のないような人が聴く曲です。それこそ想像でしか戦争を語れない我々のような立場の人間が聴くような曲です。